コンテンツ

相続税の改正

基礎控除の減額

現行制度における基礎控除額は「5,000万円十(1,000万円×法定相続人数)」と定められていますが、改正により「3,000万円十(600万円×法定相続人数)」まで引き下げられます。
両親と子供二人の家庭で父親が死亡した場合を例に取ると、現行制度では8,000万円まで基礎控除が認められますが、改正後にはこれが4,800万円まで縮小し、より多くの人が相続税の課税対象となるほか、従来に比べて税額も大きくなります。

両親と子供二人の家庭で父親が死亡した場合の基礎控除

両親と子供二人の家庭で父親が死亡した場合の基礎控除

相続税の最高税率の引き上げ:55%

今回の改正では、最高税率が55%まで引き上げられたほか、税率のきざみが細かく区分されました。非常に増税色の強い改正であると言えます。

相続税の税率構造(色つきの部分は改正点)

相続税の税率構造

小規模宅地等特例の見直し

この特例は、相続人が生前居住していた住宅について、一定の要件を満たすことで評価額が80%減額される制度です。
もともと、同居する夫などが亡くなることにより、その妻や親族に重い相続税負担が発生することを回避するために設けられたものですが、今回の増税に伴い、仮に制度を据え置くことで負担増となることが想定されるため、制度の拡充が図られました。

特例の対象となる宅地の面積が拡大されるなど、全部で4項目の改正が加えられました。
具体的な改正項目は以下の通りです。

  • ➀特定居住用宅地等に係る特例の適用対象面積を330㎡(現行240㎡)までの部分に拡充する。
  • ➁特例の対象として選択する宅地等の全てが特定事業用等宅地等及び特定居住用宅地等である場合には、それぞれの適用対象面積まで適用可能とする。なお、貸付事業用宅地等を選択する場合における適用対象面積の計算については、現行どおり、調整を行うこととする。
  • ➂一棟の二世帯住宅で構造上区分のあるものについて、被相続人及びその親族が各独立部分に居住していた場合には、その親族が相続又は遺贈により取得したその敷地の用に供されていた宅地等のうち、被相続人及びその親族が居住していた部分に対応する部分を特例の対象とする。
  • ④老人ホームに入所したことにより被相続人の居住の用に供されなくなった家屋の敷地の用に供されていた宅地等は、次の要件が満たされる場合に限り、相続の開始の直前において被相続人の居住の用に供されていたものとして特例を適用する。
     イ 被相続人に介護が必要なため入所したものであること。
     ロ 当該家屋が貸付け等の用途に供されていないこと。

※相続の開始のあった日が「平成26年12月31日まで」と「平成27年1月1日以降」で、限度面積が異なりますのでご注意ください。

(1)相続の開始のあった日が「平成26年12月31日まで」の場合

平成22年4月1日から平成26年12月31日までに相続の開始のあった被相続人に係る相続税の小規模宅地等については、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、次の表に掲げる区分ごとに一定の割合を減額します。

相続の開始の日が「平成26年12月31日まで」の場合
平成26年12月31日までの相続開始の直前における宅地等の利用区分

(2)相続の開始のあった日が「平成27年1月1日以降」の場合

平成27年1月1日以降に相続の開始のあった被相続人に係る相続税の小規模宅地等については、相続税の課税価格に算入すべき価額の計算上、次の表に掲げる区分ごとに一定の割合を減額します。

相続の開始の日が「平成27年1月1日以降」の場合
平成27年1月1日以降の相続開始の直前における宅地等の利用区分

未成年者控除及び障害者控除の拡大

資産税に関する今回の改正は、「高齢者から若年層への資産移転を促進する」というコンセプトが強く打ち出されています。そこで、未成年者控除について、控除額が拡大されることになりました。また、併せて障害者控除についても、控除額が拡大されています。

未成年者控除の拡大

未成年者控除の拡大

障害者控除の拡大

障害者控除の拡大

※なお、これらの改正は、平成27年1月1日以後に相続又は遺贈により取得する財産に係る相続税について適用されます。